1.まちつくりにおける商勢圏の把握手法




 活性化に向けた対策を決めていくうえでは、地域の商勢圏内の潜在購買額から吸引可能となる額(売上可能額)について推定し、それを活性化の具体的目標、仮設シナリオとして組立て、その達成を左右する各種対策の効果水準を判定していく過程を経ていくことになります。
 まず、最初におさえなければならないのは自分たちのまちの商勢圏です。ここでは自らの顧客が現在どの地域に分布しているか(商圏)を把握する手法を概説します。自分たちのまちの商圏を正確に把握することはその後の活性化策検討の合理性に関わってきます。合理的な根拠を欠いた無理のある商圏設定は、ともすると調達不能な投資額を要する実行不能な対策に誘導することになり、いわゆる絵に描いたもちとなって、事業参画者の合意を得る上でも説得力を欠くことになります。
 従って、商圏設定を含め商業性能解析の各段階全般にわたっていえることですが、一つ一つの分析の前提条件や手法、およびその結果(読み取りかたを含む)については客観性、合理性をもって誰もが納得できる内容を持つ必要があります。また多くの手法では各種の公的統計やアンケート等の実態調査データを利用することになりますが、これら統計自体にも一定の前提条件と特性があるので、適用限界、結果の信頼性を理解したうえで正しく使う必要があります。
 ここでは5つの商圏把握手法を紹介します。

続きを読む

(C) 2009 中心市街地の活性化(新しい道筋)