当社の技術

  技術の特徴−まちづくりを実現するための技術

計画・推進現場からの発議による実務的技術


−思いつきや概観からの発想に基づく技術開発は、実用性に欠けるものが多く、有効な発想はすべて現場からの発意です。 計画や推進に向ける課題解決など何らかの意図がもとになって必要な技術として動機されることが重要です。 当所における技術面は再開発現場からの要請、そして計画・推進者の計画意図の両方が前提になって構築されているところに特徴があります。 その多くの技術は、汎用性のある技術、専門技術、解析、全体と部分を繋ぐ技術、計画速度向上の技術、計画者の練度を向上する技術等に分類されます。

未知領域に対する切り込み技術の定型化

−都市計画や都市再開発のような定型化困難な業務について、新しい提案を必要とし、特に判断を重ねて提案をしようとするときには、 ブラック・ボックスが多く、未知領域に対する解明あるいはシナリオの設定を必要とすることが多くあります。


−この未知領域に対する迷いから作業期間の極端な延長が続いて資本収益率の低下をもたらすことを防止するため、 当所では切り込みの突破口を判定する一つの思考技術を持っています。これは、別のモデルと組み合わせて、 魅力あるプロジェクト開発に資する基本訓練(共通項の発見、極性の発見、リード要因の抽出、スパイラル・シンキング等)を行うための指針となっています。 計画者はこの指針を活用して未知領域を解明する切り口の選定を確かなものとし、効率的に解決に当たることが可能になります。

問題解決型シナリオの策定システム


−これは、眼前に展開する諸元のもつ課題から、その組み合わせを有する課題をすべて傾向として把握することに注力し、傾向の更なる組み合わせ結果から、 問題が発生している主原因を認識する計画能力を訓練するものです。基本的にはプロジェクト会議の活用によってスタディされ、 コーディネーターやプランナーの思考行程の具体例として蓄積され、優秀な解析能力の開発やプランニングの専門家養成に役立っています。

−例えば、各専門分野である程度、訓練されたプロジェクト会議構成員が一定期間プロジェクトに関わり、その後、推進現場から課題が生じ、 これに対する包括的な戦略の構築を迫られたとき、この問題解決型シナリオを策定するためには、CTP分析システム(概念的思考による視点決定のための分析システム)を用います。 これによる成果は、戦略構築のための主要要因とリード要因が決定され、確定を要する詳細諸元にブレークダウンされ、作業項目が決定され、作業結果が統合されて展開の方針が決定されます。

構造科学的アプローチによる創造基幹行程の細分化モデル
(スパイラル・シンキング)

−人の持つ認識する主体、つまり「意識」の問題は、最近では哲学から脱出して科学の問題になっています。新しい認識を得ることは厳しくもあり、 楽しくもあることですが、討議する土俵が不明確では不毛の論議になりやすいことは明らかです。

−そこで、あるテーマが与えられたとき、プランナーの創造的思考を働きやすくするため、そのテーマがバック・グラウンドとして持つ領域の大きさ、 そしてその領域が持っている一般的な構造が理解されていることが求められます。

−当所では「創造に関する基幹行程の構造的体系」や「唐傘モデルの扇形構造」などが、一般化されて理解されるようになると、 プランナーなどの「普遍化の引き出し」が形成されやすくなり、この使い込みが進んでくると、課題に対する判断能力は高度でスピーディなものになってくると考えています。


−この概念システムは初心者からプロフェッショナルまで使用可能で、計画マニュアル、必要領域の判定、リード要因の抽出、極性の発見、 融合点の詳細化など創造性の確保に有効な汎用技術です。またこのモデルはその基本構造が理解されると都市計画にとどまらず、 創造を必要とするあらゆる分野のプランナーの思考プロトコルとしても有用です。

練度別エスキース用リアルタイム・デジション・システム

−当所の全ての汎用プログラムは、初心者は判断領域が狭く浅いので、時間を要する詳細入力により意志決定可能なシステムを使用するものとし、 熟練者は判断能力が広範囲で必要な深度を有するため、即時決定または速度あるディジションが可能なシステムを使用できるよう用意されています。

−熟練者が使用するシステムも低練度のプランナーも、業務に使用するすべてのシステムはリアル・タイム・ディジションが可能で、 あるアクションに対する成果はインジケーターにより、リアル・タイムに判定されます。

−先に策定されたの検討計画にもとづき、全ての諸元や目標に対する成果が、全て傾向として表示されるようデザインされています。 つまり問題解決に向かって各シナリオを評価し、速度ある意志決定が可能なことを主眼としてデザインされたシステムです。

集団化並びに事業推進に関する統合技術

1)認識限定則を活用した集団化技術

−認識の限定則は、「一つの認識は認識水準が合致または隣接している相手以外には伝達できない」そして「一旦上昇した認識を持つものは、 それが経験した認識であっても、上昇した認識を一端でも保有してしまった以上、過去を想像する程度にしか理解できない」という仮説です。


−権利者を一定の目標のもとに集団化するためには、権利者の認識水準を知りコーディネーターやプランナーの認識との乖離状況を適切に把握しなければなりません。 例えば、一般に権利者の地域開発や整備手法に関する知識水準や認識水準はほぼ正規分布しています。 上図において正規分布の上側に存在する5%程度の権利者は専門家の指導をよく理解し活動の中心になりうる存在です。 集団化の成功は事後の展開をスムーズにするため、理事者(リーダー)となるべき人材の資質を的確にとらえることは重要です。 この分析手法の中心として当所では「C&Hシステム」を使用しています。

2)集団化目標の策定技術(特徴的特性分析、言葉のピラミッド)


−認識の限定則は、「一つの認識は認識水準が合致または隣接している相手以外には伝達できない」そして「一旦上昇した認識を持つものは、 それが経験した認識であっても、上昇した認識を一端でも保有してしまった以上、過去を想像する程度にしか理解できない」という仮説です。

−すべての集団化には集団化目標という権利者の意志や何を実現するかという意図が結集していなければなりません。 都市や地域の特徴的特性を解析し、これを対象に「言葉のピラミッド」を構築して言葉が物語る次元のレベルから、ビビットな集団目標に仕上げる技術です。

3)計画力が左右する推進技術と速度

−刻々と変化する事業の推進局面を把握しこれを改善するには、十分な説得力ある計画シナリオの提示によって良好な推進行程を維持することが大切です。 権利者集団のもつ政治的社会的な緊急性を解除するため、必要な計画をいかにスピードよく提示し、安定した推進行動が実現できるか否かは、 良質で「意図の実現性」の高いと感じられる計画の策定能力一つにかかっています。集団の持つリズムとピッチを崩さぬ速度が重要なのです。 このためオートマティックまたはセミオートマティックな解が得られるリアル・タイム・デジション・システムが活用されます。

4)推進戦略を決定する全体と部分構造(推進要因とリード要因)

−推進戦略を決定する全体像と部分の重要性は包括的思考者の判断軸を混乱させます。部分であると信じていた微細なことが、 全体像の構築を壊してしまうことはよく経験することです。この現象を防止するため、その相互関係を解りやす整理する手法が 「創造の基幹行程の細分化モデル」であり扇形構造(別紙:WEB)です。これにより全体像と部分の関係とその接点を容易に解明することが可能になります。

5) 権利者カルテ・分析システムによる個別権利者対策

−推進行程を決定づける権利者の意志決定には、権利者とその家族の新しい生活設計にかかるあらゆる事項が必要です。 権利者の再開発に対する反応が変化して最終的な決定に至る心理的プロセスを理解することは大切で、計画者は個別な権利者のその部分までの解析を行い、 総合評価や対策の一環として総合判断します。集団化事業におけるプロジェクト・ファイナンスなどの審査基準を構成する重要な事項でもあります。

6)全行程における契約デザインとリスクヘッジ技術

−10年にわたる再開発事業の全行程には、重要なものから軽微なものまで300件程度の契約数が必要となっています。 全体の方向づけや専門分野を統合するコーディネーター業務の役割と専門部分、専門領域の下の詳細部分というようにこの関係の適切な組合せ方は、 指揮系統やコストアップ現象を引き起こすことが多いものです。これを一定の意図のもとデザインし、リスクを最小に押さえる措置が重要です。

汎用データ・ベースの構築とGISなどの活用システム

−都市計画や立地解析用の基礎データを整備し、地図情報システム(Map-info)や汎用シュミレータ(Micro-Saint)を活用して、 施設を配置することによる歩行者交通量の変化、収益還元地価の向上などの効果、駐車場渋滞、 あるいはバーチャル・リアリティ技術(当所、阪大等の共同開発)による視点移動の効果確認等を行う空間価値に関する技術です。 これによる集団化目標を引き出す力はまさに大きいと言えます。

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