ボランティア(2)
前回に続き「ボランティアと仕事をする」について、米国メインストリートの例を紹介します。ボランティアを活用したまちづくりは米国が一歩進んでいるようです。とりわけメインストリートプログラムはボランティアの参加を前提として組み立てられており、ボランティアの活用ノウハウも蓄積されています。参考にしてください。
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ボランティアデベロップメント(ボランティアの仕事を作る)
商工名鑑の例を続ける。事業主に接触する人々を探していることを想定しよう。ボランティア一人につき商業者15人に会うことが効率的だとすれば、あなたのまちにいくつの事業所(お店やオフィス)があるかを知ることで、その仕事に必要なボランティアの数を計算することができる。
商業地区に300の事業所があると推計されれば、あなたは20人のボランティアが必要になる。それだけの数のボランティアを掌握するためには、あなたはこの仕事をコーディネートする人も必要になるだろう。優れたコーディネーターは腕の良いマネージャーであり、メインストリートのボランティアの経験のある人である。その仕事を信頼して任すことができる、すでに実績のあるような人である。
ボランティアに関しては、事業主を訪問したり電話をかけたりするために日中自由な時間があることが必要となる。また、事業主の方々に話をするのだから、きちっとした人である必要もある。そのような条件を満たす人は退職している方々が相応しいだろう(彼らは一般的に日が沈んでから仕事をすることを嫌う)。また、外で仕事をしていない奥様方や在宅しているような方々である(例えば、病気のリハビリのために家にいる方やたくさんの自由になる時間を持っているような人)。その仕事に必要となる個人的な資質や仕事の環境を決めれば、ボランティアの可能性がある人を特定することができるだろう。
ボランティア・マネージメント・サイクルにおける最初の段階は、ボランティアのコーディネーターがこの仕事に誰をしてもらうかを検討することから始まる。もし心当たりがいなければ、ボランティアをした経験がある人々やボランティアに関心があると思われる人々のデータを見ると良い。あなたが彼らに話をするときは、この仕事についてできる限りの情報を与え、彼らの時間や興味に合っているかを判断してもらう。
リクルート(ボランティアを集める)
この段階では、ボランティアには加わってほしいという依頼を拒否されないか、お話に伺いたいというアポイントを嫌がられないかなどの不安を抱く。この段階を円滑にするためには詳細なワークプランを作り、仕事を限定することである。
あなたの不安を変えるには考え方を変えることである。人材や資金を集めることを「お願いすること」と考えずに、「人々に機会を与えること」だと考えることである。
メインストリートのボランティアは、故郷のプライドを高め、故郷のビジネスを成功させるなどの手伝いを通じて、故郷に恩返しをしているのだ。ボランティアに加わらないかとあなたが話しかけるとき、あなたは彼らにまちに対する役割を果たす機会を提供しているのである。彼らと仲間になり仕事をお互いにやり遂げるという積極的な気持ちを持つべきである。
いつもカウチポテト族(ソファーでテレビを見ている人たちのこと)でいるのではなく、有意義な仕事に関心を持ってもらうように気持ちを変えるのである。しかし、それは大変な仕事だ。彼らをソファーから立たせるためには、彼ら自身が変わらなければならない。
ボランティアのリクルートに関する不満に、まちの全てのプロジェクトが結局は同じ人たちで行われていると言うものがある。違う会議になっても同じ人たちがそこに残っていたというジョークがあるが、この不満は理にかなっているだけでなく、解決が難しいことでもある。
まちの全てのボランティア活動の中心はいつも変わらぬ5%の人だということは、認めざるを得ない事実である。1,100人のまちでは、コアグループになるのはたった約60人に過ぎない。25,000人のまちには、多分2,000人程度の潜在的ボランティアが存在すると考えるべきだろう。
この現状を前向きに捉えるために、古い格言を引用しよう。「人に何かを頼むときには、もっとも忙しい人に頼め」。同じ人たちが全てのことをしている。彼らはもっとも効率的に働くボランティアなのだ。なぜなら、彼ら自身がそれを楽しんでいるからだ。
組織の仲間になってもらうことは楽しく、気軽なことだと思うことだ。ボランティアが何をしているか記載してあるパンフレットと大学のボランティアオフィスのようなボランティア紹介所に登録してあるリストと一緒にボランティアの入会希望書を置いてくればよい。
ボランティアをリクルートするもっとも良い方法は「問いかける」につきるのだ。友達、同僚の専門家、近隣、市民サークルのメンバー(個人であれ団体であれ)、フットボールのゲームを見ている隣の人、に問いかけるのである。
覚えておかなければならない2つのことは、(1)特定したことをたのむこと、(2)彼らに対してNoと言わないこと。
このとき、ボランティアデベロップメントの段階で作成したジョブリストが大変に役に立つ。皆がこのリストを持っているので、それぞれの人にどんな仕事が適任か、いつでも考えることができる。活動に参加する人たちが常に新たな情報を共有するために、ボランティアの仕事に関する最新情報を整理しておくこと。そして、月例会議で新しいジョブリストを配ると良い。
面白いことに、メインストリートのリーダーたちは、なぜあの人がボランティアに加わらないか、言い訳よくする。しかし、アプローチしなければ、その人たちが参加する機会を少なくしているだけだ。ボランティアを誰にお願いするかについてブレーンストーミングしているときに、以前の活動でボランティアを断ったからその人の名前を外すというのは理由にならない。
リクルートに関し最後に注意しておきたいことは、ニュースレターの広告は効果がないと言うことである。それで電話をかけてくることはまずない。たまに特定の仕事について良い結果が得られる程度である。
覚えておいてほしい。リクルートの最高の方法は「口」。とにかく直接問いかけることだ。
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